サロン受付アルバイト時代に店販40万円を達成してナプラ店販コンテスト全国4位に輝き、デビューから半年で指名売上100万円を達成したという、フリーランス・スタイリストの冨永さん。その輝かしい実績を上げるための工夫を、特別に教えてもらいました。
ショップ店員から一転、美容師に。前職を活かした集客でお客様をつかむ!
―最初に、冨永さんの美容師キャリアをお聞かせください。
私が最初に美容師の仕事に触れたのは大学三年生で、美容室で受付のアルバイトをしたときでした。それまで田舎で地味に暮らしてきた私には、美容室も美容師もキラキラと輝いて見えて、「私も人をキレイにして喜んでもらえる美容師になりたい」と思いました。
ですが、あと一年で大学を卒業できる段階だったので、美容師専門学校へ入りなおすことには踏み切れず、就職してハイブランドのアパレルショップ店員になりました。ですが、やっぱり「美容師になりたい」「なんで私は美容師じゃないんだろう」という思いが頭から離れず、仕事を辞めて美容師専門学校へ通い始めました。
通学しながら美容室で受付のアルバイトをしていたとき、ショップ店員の経験が活きたのか、店販で月40万円を売り上げ、ナプラの店販コンテストではアルバイトながら全国4位になりました。このとき、尊敬する上司から「あなたが美容師になる姿を見たい」と言われ、美容師になる意思がさらに強くなりました。
デビュー半年後、指名売上100万円達成を機にフリーランスへ
卒業が近くなるとカラーの練習を始め、卒業と同時にアシスタントを経験することなくスタイリストデビューして、ミニモでの集客を始めました。その後、デビューから半年後に指名売上で100万円を達成したことを機に、フリーランスになりました。
―華麗なるご活躍ですね。デビューからずっと今のサロンにいらっしゃるのですか?
いえ。現在のサロンは美容師になってから2店舗目です。前のサロン在籍時に店舗異動が決まったのですが、その場所が家から遠く、私のお客様が引き続き通える場所じゃなかったんです。お客様に引き続き通ってもらえるよう、今のサロンへ移りました。
―前サロンは、冨永さんがお客様を次の店に案内することに寛容でしたか?
はい。私の集客はミニモと個人のインスタグラムで、サロン集客のお客様ではなかったので、問題ありませんでした。この点は、ミニモで集客するメリットの一つですね。
ミニモやインスタのページは私のセンスを伝える場所
―冨永さんは以前からミニモでのリピート率が平均値以上です。また、富永さんの客単価は14000円だと聞きました。高い実績の秘訣を教えてください。
私が何を提供したいかではなく、お客様がもっとも魅力的になり、美容室にいる時間を楽しんでもらって、私にずっと担当してもらいたいと思ってもらえる接客と技術の提供にこだわっています。
お客様満足は、ミニモやインスタグラムのページづくりの時点から始まっています。私のページは、私センスそのものです。お客様は私のページを見て、私のセンスが好きで予約してくださるので、スタイルや髪色の微妙なニュアンス感覚が共感されやすく、結果としてイメージ通りの仕上がりを提供できます。そのため、写真は私が実際に担当したお客様の写真を載せて、私のセンスが分かるようにしています。インスタグラムは毎日投稿しますが、投稿数を稼いだりイメージをよくしたりする目的で、ヘアモデルや拾ってきた写真を使うことはしません。
お客様の写真は必ず360度、何枚も撮った中から最高の1枚を選び、お客様にもお送りしています。けっこう手間がかかりますが、丁寧なおもてなしは、信頼につながります。
接客トークのポイントは「共感」
―接客トークも、ショップ店員の経験が活かされるのではないかと想像します。会話へのこだわりがありましたら、教えてください。
共感を大切にしています。ファッションのお店も美容室も、お客様はキレイになりたい、可愛くなりたい、かっこよくなりたいと思ってその店に行きます。その気持ちに寄り添って、可愛いと思ったら可愛いと伝え、仕上がった髪で出かけるシチュエーションの話などで一緒に盛り上がっています。
―メニュー名のつけ方は「カット」「カラー」など、とてもシンプルですね。
カットのニュアンス名やカラーのメーカー名を細かく記載しても、新規のお客様は分からないと思うんです。それなら、分かりやすくシンプルに、かつできるだけ安い価格設定を表示して、ご来店されたときに詳しく説明するほうが親切だと私は思っています。お客様の髪の状態を見て、よりよいカラー剤やトリートメント剤が必要だと思えば、プロの視点から案内します。
―最後に、今後の夢や目標を教えてください。
最終的に自分のサロンを持つことが夢です。そのために、まずは私に足りないスキルを補うことから始めようと思い、来年から動きます。私はアシスタント経験をせずにデビューしたため、現場の技術をきちんと教わらず、アシスタントでするべき練習をせずにここまで来ました。これからさらにスキルアップするには、技術を学ばせてもらえる場所へ行くことが必要だと思い、それを叶えてくれるサロンへ転職を決めました。
編集後記
歩み始めた社会人キャリアをリセットしてまで美容師になりたかった冨永さん。その思いの強さが、言葉のいたるところから感じられました。販売員や塾講師、そして美容師の経験が実績に活きているとは思いますが、それよりなにより、冨永さんの「美容師が好き」「お客様がキレイになることが私のよろこび」という気持ちが素直にお客様に伝わっていることが、リピート客が絶えない理由だと思いました。
- サロン名
- Hair salon motel(冨永さんは2024年2月より所属)
- スタイリスト名
- ニュアンスカラー✨ 髪質改善/冨永/掲載ページはコチラ
- 住所
- 東京都目黒区鷹番3-1-3 リエール鷹番1F