「ナイン・インパクト」と「変えない勇気」 をコンセプトに集客ページを見直したら、来店数が3倍に!
オリジナリティーあふれるページづくりが印象的なLIBERTE(リベルテ)銀座のスタイリスト川口航平さんを取材したところ、現在のページにリニューアルしてから来店数が3倍になったそう。どのような工夫をしたのかお聞きしました。
―ミニモを使い始めたきっかけは?
店の先輩から勧められて、2019年6月にページを開設しました。個人の集客ルートを増やしたかったことと、1日でも早く新規ツールを始めるほうが、そのぶんスキルやノウハウをたくさん得られると考えたからです。店では大手集客サイトも集客の大きな柱ですが、僕個人では約7割がミニモからの集客です。
―大手集客サイトとミニモでは、集客にどのような違いがありますか?
大手集客サイトで予約されるお客様はエリアや店を決めて来られますが、ミニモの場合はスタイリスト個人を選んで来てくださる点が決定的に違います。他に、文章の変更をいつでも出来る点、お客様と個々にメッセージをやりとりできる点がミニモの魅力ですね。
―メッセージのやりとりで工夫されていることはありますか?
予約が入ると自動メッセージがお客様へ送られますが、それとは別に、自分の言葉で書いたメッセージを1回、必ず送るようにしています。約半数のお客様は、お返事をくださいます。メッセージの内容は、ご予約のお礼と、お待ちしていますという簡単な文章ですが、返信してくださるお客様はほぼ無断キャンセルがないので、ご来店促進やキャンセル防止につながっているのではないかと思います。また、メッセージのやりとりをすることで、来店前からコミュニケーションを始められるのがいいですね。事前にコミュニケーションがとれていると、ご来店時の安心感や信用度が違うと感じます。
―ご来店時のコミュニケーションではどのような工夫をしていますか?
せっかくのご縁ですから、次も来ていただきたいじゃないですか。そのためには「インパクトを残す」ことが重要だと考えています。僕はよく喋るタイプなので、自分のプライベートも話します。変な人だと思われても、それが楽しいインパクトとして残るなら、ありだと思います。予約時に選択できる「サロンでの過ごし方」で「静かに過ごしたい」を選んでいたお客様でも、どうやら、物販やオプションなどの営業をされるのが嫌で「静かに過ごしたい」を選択している方もいらっしゃるみたいです。僕は自分から積極的に商品やオプションのお勧めはしないので、おしゃべりをしてくれる方もいらっしゃいますね。
―インパクトといえば、川口さんのスナップフォトはレイアウトがかなり個性的で印象に残ります。
現在掲載している、1枚の画像のなかに同じ艶髪アピール写真を何枚もレイアウトする方法は、沢山あるページのなかでどうすれば埋もれず、差別化でき、かつ集客につながるかを考え抜いた結果で生まれました。僕のなかで「ナイン・インパクト」というルールがあって、ミニモやインスタは、スマホ画面に表示される9枚の画像から作られた正方形で印象が決まると思っています。オンリーワンの正方形にするにはどうすればいいか、かなり考えました。幸い、コロナ禍で在宅勤務時間が出来ましたので、その期間に何パターンもスタイルを撮影し、画像のレイアウトを試し、9枚を組み合わせ、現在の形に落ち着きました(2020年12月時点)。
―自粛期間を利用して集客ツールのリニューアルに取り組まれたのですね。結果は?
完全に現在の形になった6月から、来店数が3倍になりました!納得いくページにするまで、何度も試行錯誤を繰り返して完成まで1週間かかりましたが、努力が無駄にならず、良かったです。
―来店数3倍!それは苦労の甲斐がありましたね。メニュー名にも「艶」へのこだわりを感じますが、これも戦略ですか?
はい。カラーや透明感をアピールしている人は沢山いますので、差別化できるワード、メニューは何だろうと考えたとき、艶に特化したページが少ないことに気づきました。銀座エリアは派手な髪形や色より、上質な色や艶を求めるお客様が多いこともあり、ニーズに合うだろうと予測しました。全体的に、美しい艶髪ロングにしたい人やハイダメージの髪を修復したい人を意識したページにしています。
―価格についての工夫やこだわりはありますか?
初来店と2回目以降の価格を変えない。これが僕のこだわりです。ミニモのお客様はサロン迷子の人が多く、その理由のひとつは、2回目以降の値段が高くて通えないからだと、僕は思っています。ミニモを利用するお客様は、学生だったり、上京したてだったり、社会人になりたてだったりで、美容に使えるお金が限られています。限られた予算でせっかく好きな店やスタイリストに出会えても、2回目以降は高くて行けないなんて、お互いにもったいないですよね。なので僕は、店のメニュー変更でもない限り、値段を変えないことにしました。銀座という立地上、劇的な安売りをする必要がない面もありますが、価格を「変えない勇気」は、最終的にお客様のメリットにもなっていると思います。
―価格を下げないどころか、最近は徐々に単価が上がっているそうですね。
より美しい艶をつくるためのカラー剤を使ったメニューや、カラー&トリートメントにカットをプラスしたパターンを作ったからだと思います。これらの新メニューをいちばん上の目立つところに置いたり、○月限定メニューとして打ち出したりすると、それらの予約がたくさん入ります。その月の予約数ナンバーワンになったら、メニュー名に(※1) 「当店人気NO.1」 と入れれば、翌月以降も人気メニューとなるので、上がった単価は維持できます。
お客様がヘアサロンにどんな結果を求めているか。それを考えてメニューを作れば、安売りしなくてもリピートしてくださるのではないかと思います。
(※1) 事実を保証する客観的な証拠の明記がないNO.1表記に関しては景表法違反となる可能性がございますのでご注意ください。
(表記例)
「当店人気NO.1」
※○○店 2020年〇〇月1ヵ月間でのメニュー申込数について
詳細はコチラからご確認ください。
編集後記
ひとつひとつしっかりと丁寧にインタビューに答えてくれた川口さん。
その姿勢に、年齢は関係なく『プロ』としての意識の高さを感じました!
コロナ渦の苦しい時でも、ピンチをチャンスに変えるそのバイタリティと明るいキャラクターが激戦区銀座エリアで売れっ子になれる、人気の秘訣なのではないでしょうか。