ミニモはお客様が望むシンプルさと使いやすさをもっとも実現しているアプリ
東京・恵比寿にあるサロン「Lond printemps」のスタイリスト・佐野圭佑さんは、アプリやSNSの活用法を徹底研究して、集客に活かしています。それは、佐野さんのミニモページを見ても一目瞭然です。より効果的な集客をするために、多いときは年に500冊の本を読んで勉強したという佐野さん。今回は特別に、ミニモでの集客テクニックを教えていただきました。
―最初に、佐野さんの美容師キャリアを教えてください。
いま働いているLond printempsは3社目で、最初は別のチェーン店に新卒で入社しました。そこは高単価のサロンで、芸能人やセレブのお客様が多く、雑誌などでよく取り上げられていました。
当時の僕は、雑誌に取り上げられたり撮影のヘアメイクに携われたりするサロンで働きたかったので、同店に入りました。ですが、デビューまでのカリキュラムが何年にもわたる長さだったため、「いつになったらデビューできるのか」「本当にこの長さは必要か」「ここでなくても美容師はできるのでは?」という思いが強くなり、別のサロンへ転職しました。そこで1年ほど働き、その後、美容師転職エージェントの勧めでLondに来ました。
いま思えば、最初に芸能人やセレブ向けの高単価店で働いておいてよかったと思います。上質を知る生活水準の人がお客様なので、それに合わせた「お客様ファースト」の接客と技術を徹底的に教わることができ、いまの自分につながっています。
―ミニモはいつから使い始めましたか?
ミニモがまだモデル募集アプリだった10年近く前から使っています。当時、僕はまだアシスタントで、毎日街でモデルハントするのが当たり前でした。でも、心の中では「他にもっと効率が良く時間を有効に使える手段はないか」と思っていました。ついには自分でモデル募集サイトを作ってしまおうとしたとき、ミニモの存在を知って、使い始めました。
2社目のサロンに移ってから使わなくなりましたが、Lond printempsに入ってから、また使い始めました。久しぶりにミニモを見たら、すっごく進化していてびっくりしました。
―ミニモの活用を再開して感じたことを教えていただけますか?
お客様から見て、もっとも予約を入れやすい仕組みになっていると感じました。馴染みのお客様に「どうしてミニモで予約しているのですか?」と聞くと、「予約完了までの手順がシンプル」と答える方が多いんです。実際に他社システムと比較しても、ミニモは予約完了までのステップが少なく、かつ目指すスタイルに合わせた予約がしやすいです。例えば、検索したときに店のページが出てくる予約サイトだと、お客様は、自分の希望を叶えてくれる店なのか、どの美容師なら叶えてくれるかが分かりにくいんです。ミニモだと、自分のなりたいスタイルを叶えてくれる美容師をダイレクトに探せますし、予約までのステップも少なくて済みます。
お客様ファーストのページづくりを徹底すれば集客数は増える
―ミニモで予約したお客様の、二回目以降の予約導線はどうしていますか?
再来予約の窓口は、ミニモをはじめ他の予約サイトやインスタグラムなど複数用意していますが、どこで予約するかはお客様にお任せしています。
サロンによっては、ミニモで予約したお客様でも、次回は別の窓口からの予約をお願いすることがあります。その理由の一つに、ミニモだと手数料がかかるから、手数料のかからない窓口を案内していることが挙げられます。ですが、それは店側の都合で、お客様には関係ありません。それどころか、便利だと思ってミニモを使っているお客様に不自由を強いることにさえなります。僕は、このやりかたは正義じゃないと思います。
―写真やメニュー名などにもお客様目線の工夫をしていますか?
写真は、初めは自分が素敵だと思う写真を載せていましたが、ミニモの活用で成功したfifth(フィフス)というサロンの木村允人(きむら・まさと)さんから「お客様目線のページづくり」を学び、お客様が来たいと思う写真はどんな写真か研究し、改良を重ねました。
―具体的な改良ポイントを教えて欲しいです!
最初に、お客様が見やすい写真の並びを意識しました。好きな写真をバラバラ載せるのではなく、例えばビフォーアフターで1枚になっている写真だけを並べたり、被写体の大きさを統一してすっきり見せたりするなどです。
ある程度できたと思ったら、美容師ではない友人に見せて、本当に見やすいか、気になることがないかを聞いて、独りよがりの満足になっていないかを確認しました。
―写真の載せかたを変えたことで、集客に変化はありましたか?
お客様層が変わりました。載せかたにこだわらず、ただ投稿すればいいと自分が思っているときは、お客様も、スタイルにこだわりがなく、安く済めばどのサロンでも気にしないタイプのお客様が多かったです。
お客様のニーズに合う写真を撮って、見やすさにこだわったレイアウトをきちんと作りこんだら、目指すスタイルや髪の悩みがあるお客様層に変わりました。どちらのお客様層がいいとか悪いとかはないと思いますが、僕は「いままで叶わなかった希望を叶えるスタイリスト」でありたいので、後者のお客様に来てもらえるようになって嬉しいです。
自店で扱っていないけれど人気カラーの検索ワードを自分のページに盛り込む裏ワザ公開!
―メニュー名のこだわりも教えてください。
まず、スタイリスト名の下にあるアピールポイント文に、自分がターゲットにしたいお客様にひびく言葉や検索ワードを入れます。100文字まで書けますが、掲載一覧ページに表示されるのは約44文字までなので、44文字以内で考えます。(※文字数はデバイスの大きさで変化します)僕はいま、「コスパ最強」「小顔」「似合せカット」のキーワードを入れています。
他に「4年連続日本一」も入れました。これは、Londグループが受賞した大手予約サイトのビューティーアワードの記録です。ランキング上位の獲得はお客様からの信用につながりますので、入れたほうがいいと判断しました。
―ひびく言葉や検索ワードの選びかたは?
ミニモの場合、お客様は同じエリアの中から美容師を選ぶと思いますので、そのエリア内で「流行りそうなのに使われていないワード」を探しています。また、流行っているのに自店ではできないサービス用語も、工夫して文章の中に入れ込み、検索したら出てくるようにしています。
例えば、当店では扱っていない「Iカラー」が検索ワードとしては人気で、なんとか文章に盛り込みたいとします。その場合、「Iカラーより低ダメージな、当店のNカラー」のように記載します。こうすると、自店に「Iカラー」がなくても当店を選んでもらえる可能性がありますよね。
秒でスクロールされるスマホ画面。目にとめてもらうには?
―なるほど!普通なら、いくら人気の検索ワードでも自店でできない場合は入れないですが、書きかたを考えれば新たなお客様に認知してもらえるんですね。
そうですね。他に、メニュー名に入れる色にもこだわりがあります。お客様がミニモで美容師を探すとき、スクロールしながら見ていますが、文字をじっくり読みながらスクロールしている人ってほとんどいないです。感覚的に「いいな」と思う美容師を見つけたら止めて、ちょっと文を読んでみる感じだと思います。その中で手を止めてもらうために、目にとまりやすい赤色や黄色、オレンジ色の絵文字を入れるようにしています。
また、口コミの返信も必ずしています。お客様は僕らが思っている以上に口コミを参考に美容師を選んでいます。口コミのやりとりをおろそかにすると、それがそのまま美容師の丁寧さや信用性の評価につながります。
―佐野さんの集客テクニックは、行動心理学やマーケティングに基づく理論的な考えのように感じます。なにか特別な勉強をしたのですか?
学問として学んだというより、社会勉強のつもりで本をたくさん読んだので、それがアイデアの引き出しになっているのだと思います。多い年は年に500冊くらい読みました。どんな学びも必ず美容師の仕事に活きてくると、自らの経験で感じています。
編集後記
長い年月をかけて学び習得してこられた知識を、惜しみなく教えてくださった佐野さん。現在は、セミナー形式でミニモの使いかたをレクチャーすることもあるそうです。どんな質問にもわかりやすく答えてくださるお姿を見て、「こんな先輩に教わりたい!」と思いました。