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2022.03.25

掲載者コラムプロジェクト『Company』スタート!記念座談会【後編】


ミニモで着実に実績を上げている美容師(スタイリスト)・ネイリスト・アイデザイナーがコラムニストとなって、現場目線で集客・接客・技術・育成・経営などについて語るパートナーズコラム『Company(カンパニー)』が始まります。


先日、スタートアップに協力してくださる4名のスタイリストによるオンライン座談会を開催しましたので、その様子を前編・後編に分けてリポートします。

前編もぜひお読みください。

掲載者コラムプロジェクト『Company』スタート!記念座談会【前編】

<参加者>(写真左から)
布施拓也さん(銀座)美容師歴14年目 フリーランス
河原恭平さん(町田)美容師歴13年目 サロン経営者・新規出店計画中
宮本伸一さん(兵庫)美容師歴16年目 プロフェッショナルカラーリングデザイナー
後藤博徳さん(池袋)美容師歴23年目 業務委託美容師・独立計画中

若手育成には働きやすい環境づくりがマスト【座談会 後編】

 

編集部 美容師だけでなく、お客様もネットで知識を得られる時代です。ネットの偏った情報を信じてオーダーされるお客様もいるのでは?

河原さん(以下、敬称略)  正直、あります。数回あったのが「すきバサミを使わないでカットしてください」というもの。ネット上に「すきばさみを使わないカット」という言葉が溢れているので、「すきばさみを使わないカットだと仕上がりがキレイ」と思っていらっしゃるのかもしれません。すきばさみを使わないカットを売りにしているスタイリストもいると思いますが、スタイルによっては、使った方が良かったりもするし、逆に使わない方が良い場合もありますよね。丁寧に説明するか、すきばさみを使わずにカットできるスタッフが切るか、その都度判断しています。

編集部 それを説明する知識も必要になってきますね。お客様の知識も高まって、「若手だから分からない」はいよいよ通用しなくなったと思います。アシスタントがスタイリストデビューまでの期間が短くなっている今、デビューのサポート体制も変化しているのでは?

宮本さん(以下、敬称略) 今の若手はデビューが早くてうらやましいです(笑)。僕のアシスタント時代は、スタイリストデビューまで5年かかりました。自分が5年のアシスタント時代を経験して思ったのは、結局のところ本人のやる気次第で、期間は関係ないということです。うちのサロンでは、それぞれの頑張り具合に合わせたサポートをして、平均1年半~2年でデビューしてもらっています。

河原 デビューに3年も4年もかかると、その間に辞めてしまう子が少なからずいます。早く美容師としての喜びと自信を感じて欲しいので、僕も早いデビューを支援しています。

後藤さん(以下、敬称略) 美容師の専門学校って、昔は国家資格に合格するための受験校だったんです。そのうち、コンクールや発表会を開催するようになって、学生のうちから技術やセンスを提供する楽しさを感じられるようになった。それなのに、就職したとたん補助的な仕事ばかりを何年もさせられて、学生時代に輝かしい成績を残した才能に恵まれた人がくすぶって辞めていくのを、何度も見てきました。僕も、早くデビューして美容師としての楽しみとスタイリスト経験を積んでいったほうがいいと思います。

同時に、美容師の働き方改革も必要ですよね。練習は営業時間内の空き時間にして勤務時間外の残業をしないとか。

布施さん(以下、敬称略) うちの店は、アシスタントは早出も残業もNGです。正社員と業務委託とフリーランスが混在している店ですが、みんな時間外労働はなし。

美容師って、ある程度まで技術力が高まれば、お客様から見たら大差ないんですよね。ある程度の技術提供は当たり前の前提として、その他の人間的な魅力との総合力で、お気に入りの美容師が決まる。残業なしで自分の時間があるぶん、人間性を高める勉強などをすると、信頼される美容師になれると思います。

 

労働は量より質。働く環境を整備して売れる美容師を増やそう!

 

編集部 布施さんはフリーランスなので、業務委託サロンやシェアサロンでは若手スタッフの教育を行わないサロンもあったと思いますが、……

布施 いえいえ。若手が育つと、任せられることが増えます。任せられれば、自分のお客様をより多く接客できるし、自分に何かあった場合に代行してもらえるから、お客様の信頼を維持できます。結果として、収入アップにつながりますよ。

編集部  なるほど、その通りですね。

河原さん 僕は経営者なので、アシスタントには働いていただいている意識が強く、早く戦力としてデビューしてもらいたいです。そのため、ある程度の基礎ができたアシスタントは、カットモデルに専念させています。

布施 そういえば、コロナ禍より前の、東日本大震災の直後、銀座は夜間の節電対策があって、夜間の練習ができなくなったことがありました。でも、「夜間に練習しなくても上達する人は上達する」ということが、そのとき分かっちゃったんです。それ以来、店での夜間の練習はなくなりました。

働き方の多様化や学びの場の選択肢が増えたことで、美容師歴に関係なく、売れる人は売れる時代になったんですよね。

河原 若手の皆さんには、独立や経営にも、どんどんチャレンジして欲しいです。僕のように、共同経営という方法もありますし。

編集部  経営者が複数いると意見が割れることもあると思いますが、どう対処してます?

河原 共同経営者といっても、考え方がすべて同じではないことを、まず理解することは大事です。それでも意見が分かれるときは「お客様にとってのベストは何か」を軸に、答えを選びます。もめたりすることもあるけど、複数の発想やスキルがあることのメリットも大きいです。

後藤 僕ら中堅以上の美容師はこれから、美容師が長く働きやすい環境づくりに貢献していく役目があると思っています。よい文化は残しつつ、変えていくところは変えていく。これから僕ら4人を皮切りに、コラムを通じて美容師の皆さんと未来のサロン業界について情報共有していければと考えています。

 

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